2013年01月06日

文フリとコミケのこと

 去る11月18日には「第十五回 文学フリマ」に、12月31日には「コミックマーケット83 (3日目)」に参加してきました。どちらもたくさんの方にお越し頂けてうれしかったです。ありがとうございました。
 もう年も明けてしまいましたが、簡単に両イベントのレポートでも。


 ●11月18日 「第十五回 文学フリマ」

 なんだかんだで、2年前に同人活動を開始してから、4回連続4回目の参加です。以前は日帰りで参加してたんですが、前回からはなるべく前泊するようにしてます。最近は夜行バスも避けてるし、3泊以上の旅行も計画しなくなったりして、だんだんとアクティブさに陰りが出てきてますね。当サイトを始めた頃は中学生だったんですが、もう気付けば私も三十路なんですよ、月日が経つのは早いのですよ。

 そんな前泊移動日の土曜は、まさに嵐のような天気。外に食事をとりに行くのもはばかられて、ホテルに着くなりベッドの上でゴロゴロして過ごしてました。それが当日の日曜日にはカラっと晴れて、うってかわって絶好の文フリ日和に。午前9時のサークル入場時間めがけて、会場である東京流通センターに向かったのでした。


 


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スペースレイアウトのこと

 最近では、スペースのレイアウトに気を配る余裕も出てきたため、毎回試行錯誤しながら改善を続けてます。


 


 今回のレイアウトの特徴は、お客さんの目線の高さのPOPです。新刊の『めぐりコンプリート』が一番目立つように、A3サイズのポスターを掲げてみました。もっと大きなPOPを使ってるサークルもありますが、荷物対効果(持っていかないといけない荷物の煩わしさと、売り上げへの貢献度の比。勝手に考えた指標)を考えた結果、このサイズに落ち着くことに。

 これでも効果はてきめんで、何の気なしに歩いてる人を何人か引き寄せることに成功しました。興味を持ってのぞき込まないと見えない平積みの本や、少し気にしてないと目に入らない小さなPOPに比べると、効果は大きいと言えるのではと思います(たぶん)。あと両面POPにしていたため、背中方向からも「なんだあれは!?」って声が聞こえてくることがあって、したり顔で一人にやにやしていました。売り上げに貢献したかどうかは分かりませんが。

 ただ一つ、売り子を手伝ってもらっていた知り合いからは不評で、それは「POPに遮られるため、思うように売り子ができない」ということ。ようするに、邪魔なのであった。複数人で売り子をする場合は、この長身POPも考えものだなぁ、と思った次第です。(この辺の反省を生かし、次のコミケに続く)


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新刊『めぐりコンプリート』のこと

 おかげさまで、新刊『めぐりコンプリート』の売れ行きも好調でした。また、エキサイトレビューの文フリレビュー記事、

 ・怨念ガールズから23歳ニートの喪主まで。第15回文学フリマで見つけた噂のすごい本!

にて、ライター・とみさわ昭仁さんオススメの本として紹介して頂いたりもしました。うれしい!

 そのほか印象に残ったのは、スペースに来て下さっためぐりコンプリータ(めぐりコンプリートをする人)の方数名から、自身のめぐりコンプリートについて話を聞かせて頂けたこと。趣味趣味(趣味が趣味)の私にとっては、人の趣味を聞くのはすごく楽しいことなのです。

 その中でも、全国の大学を巡っている方の話が面白かったです。つまり「大学めぐり」。特に何をするでもないけれど、大学を巡っておられるそうで、この「特に何をするでもない」っていうのが良いですね。めぐりコンプリータとしては、かように無心で巡り続けたいものです。

 また、4回目ともなると常連とおぼしき方もぼちぼちいらっしゃって、これもすごくうれしいです。一人の方は顔が分かったのでご挨拶させて頂きましたが、他にも毎回来てるよって方がいらっしゃれば、教えて頂けると大変よろこびます。古くからねこプラを見て頂いている某氏には、未入手だったアマゾン段ボールを持って来て頂き、こちらも非常にうれしいプレゼントでした。

 以上、文フリでした。


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 ●12月31日 「コミックマーケット83 (3日目)」

 これは先週のお話。世界最大の同人誌即売会、コミックマーケットに初参加してきました。

 振り返れば、次の冬コミに出よう! と漠然考えていたのが2011年の年末。それで参加申し込みが2012年の8月で、運良く抽選に受かったと分かったのが11月でした。私のサークル(私一人ですけど)は文フリ合わせで新刊を作っていて、冬コミ合わせの新刊はもともと出さない予定だったので、比較的お気楽な感じでの参加です。

 例によって前日(12/30)の夕方に東京に到着。今回も激しい雨が降っていたので、即ホテルにチェックインして、早めに寝ました。なんといっても、コミケのサークル入場は7時半から。しかも9時で宅配搬入の受取りが終了するので、それまでには絶対着いとかないといけないし、交通機関は混雑するだろうし、会場周辺もどうなってるのか未知数だし……。

 というのも、コミケに行くこと自体が実に13年ぶりなのでした。どんな感じか分からなかったので、結局会場に7時半に着く時間にホテルを出て、りんかい線でビックサイトに向かいました。が、最初に来た電車は満員で乗れず。しかも乗客の荷物が盛大にドアからはみ出したままの電車がホームに滑り混んできて、早速大都会トーキョー(というかコミケ)の恐ろしさに打ち震えたのでした(次の電車にはなんとか乗れた)。7時40分頃には、無事に自スペースに到着。


 


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スペースレイアウトのこと

 11月の文フリの反省と、コミケには初参加だということ、文フリとの客層の違い、その他もろもろを考慮して、今回はガラッとレイアウトを変えました。


 


 通路を歩いてる人の目に留まりやすいよう、本は全て立てて配置する。分かりやすいPOPをつける。タイムカンを配置する。個人的には、現時点では最適なレイアウトになったかなぁと思います。年末はずっとこのレイアウトのことを考えてて、什器類を探して走り回ったりもしてました。

 ちなみに、本を立ててる什器は、この「フリースタンドM (DB513)」という商品で、私のやりたいことにマッチしてる上に、荷物対効果の高さが素晴らしかったです。最初はこの台を自作しかけてたんですが、良いのが見つかって本当によかった。

 あと写真をよく見て頂くと、小さいアマゾン箱のようなものがあります。これは私がアマゾン箱を切り出して作った、ミニチュア・アマゾン箱。誰か何か反応してくれたら嬉しいなぁと思っていたんですが、なんと3人の方が気付いて声をかけてくれました。うれしい!


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本のこと

 今回は、在庫僅少だった『タイムカン読本』を売り切るのを目標にしてました(50冊)。結果としては、全部売り切りました。2011年11月に発行し、1年間ご愛顧いただきましたこの本ですが、無事に200余名の方の手に渡ったことになり、感無量です。残りは「シカク」に委託している分のみ(残り少ないです)になりますので、まだの方はお早めにどうぞ。

 その他では、やはりアマゾン箱の威力は絶大だなぁと思いました。大衆にうける内容(あくまで私のいる分野で)というのは、「みんながよく知っているコトやモノに対して、普通とは違った見方、考え方を提示する」ことだと思ってるのですが、アマゾン箱はこの「みんながよく知っている」に当てはまるので、引きがかなり強かったです。アマゾン箱を紹介した『日常⊇非日常』も、閉場30分前の15時半頃に無事完売しました。こちらは増版するかどうか結構悩んでいて(現時点で第三版)、次回はどうしようかなぁ。

 『日常想像研究所』に関しては、文字ばかりだし、内容が説明しづらいというのもあり、コミケでは売れないかなぁと思ってました。が、予想以上の売れ行きで、持って行った分は14時には完売してしまいました(あんまり持っていってなかった)。その反面、ほぼ新刊の『めぐりコンプリート』があまり売れなかったのが少し心残りではあります。それにしても、全体としては、文フリの約1.7倍の売り上げがありました。足を運んで下さった方、本当にありがとうございました。


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コミケのこと

 それにつけても、人の多さよ……。私が参加した3日目は、あとで発表されたところによると、来場者数21万人だったとのこと。人、多いです。


 


 サークル側から見た景色は上の写真のような感じですが、これがピーク時になると、通路に隙間無く人がいる状態になります。その人の流れは、動脈硬化した血流のようであり、しばしば通路が詰まって人が滞留してました。

 しかし! そんな時こそ今回のレイアウトが効いてくるというもの。お客さんの目線を追っていると、こちらをチラチラ見てもらえており、「立てるレイアウト」効果がそれなりに出ていたような気はします。ただ、ずっとお客さんの方を見ていると酔いました。それほど人の流れがすごかったです。

 あと、自分も他のサークルの本を買おうと思って一度は席を立ったのですが、人の多さに圧倒されて、結局何も買わずに帰ってきてしまいました。もうダメダメですね。自分の本がたくさんの人に見てもらえる、というメリットはあるものの、個人的には落ち着いた文フリの雰囲気が好きなのも事実としてあって、その辺は好みが分かれるところかもしれません。

 そんな調子で、圧倒されるがままに初コミケは終了しました。たぶん次のサークル参加は2年後くらいかなぁと勝手に思ってます(コミケ中心の方には申し訳ないですが)。それまではホーム(と勝手に思っている)の文学フリマでがんばりますので、どうぞよろしくお願いします。

 ちなみに、次回の文学フリマは大阪開催です。楽しみ!


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 ●終わりに

 記事を書くスパンが非常に長いため、毎回文体が変わっている&毎回文章が長い当ブログですが、忘れた頃に更新しますので、本年もどうぞよろしくお願い致します。17年目のねこプラです。